2019年1月25日金曜日

実話をもとにした宇宙開発の映画・映像作品(ノンフィクション), Movie and video of space development based on real stories (non-fiction)

実話をもとにした宇宙開発の映画・映像作品(ノンフィクション),
Movie and video of space development based on real stories (non-fiction)




更新日時:2019年2月11日
     2019年8月22日



やあ (´・ω・`) ようこそ、バーボンハウスへ。
このヒドラジンはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。


宇宙開発系の創作物語は、巷に溢れていますが、下町ロケットで「バルブシステム」等と言われても、何かピンと来ないですよね。「バルブがロケットエンジンを決める」と言われても、そのエンジン、どういう原理で動いているんだろうと首を傾げてしまう… めっちゃスロットリングするんですかね?

誰かが作った創作物語を幾ら読んでも、妄想でしかない訳で、本物の物語には勝てない。

そこで、フィクションよりもノンフィクション、実話を扱った映画や映像作品を見た方が実際の歴史も学べてお得ではないでしょうか。今回は実話をベースにした映像作品の紹介をします。

評価は完全に、筆者の独断と偏見による。すまんな。なお、日本のはやぶさシリーズはお勧め出来ません。映画の途中にいちいち解説なんか要らんのや。皆も、JAXAに論文を郵便で送りつけて、博士号を貰えると良いね。


関連リンク:自作ロケット、ロケット開発を題材にした漫画・アニメ・小説




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1.アポロ13
  お勧め度 ★★★★★





1970年4月13日13時13分、不吉なナンバーと共に打ち上げられたアポロ13号の実話。ロン・ハワード監督がアポロ13号の真実をトム・ハンクス主演で描く。月への飛行中、事故が発生。絶望的な状況の中、乗組員の救出作戦が開始される。

第68回アカデミー賞において編集賞、音響賞の2部門で受賞作品。バックドラフト、ビューティフルマインドのロンハワード監督が描く。撮影も凝っていて、航空機を自由落下運動させて、実際の無重力下で撮影をしている。

映画の内容は実話に基づくが、視聴者を共感させるため1点だけ事実と異なる部分がある。
「宇宙船内で、宇宙飛行士は喧嘩しない」

著者がオススメする一番の見どころは、大気圏再突入シーンと、月着陸船用下降エンジン(LMDE、Lunar Module Descent Engine)を噴射する所ですかね。このエンジン技術(ピントルインジェクター)は、SpaceXのロケットエンジン技術の祖先で、制御性が高くクルーの命を助けた。グラマン社の技術者の反応に注目です。


       



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2.遠い空の向こうに OCTOBER SKY
  お勧め度 ★★★★★





ソ連が打ち上げた世界初の人工衛星;スプートニクを見て、炭鉱の町で高校生達がロケットを作り始める。NASAのエンジニアの自伝「Rocket Boys」を映画化した、1950年代後半、ウエストバージニア州の炭鉱町を舞台にした実話。

原題「OCTOBER SKY」は、スプートニクが1957年10月に打ち上がった事に基づく。並び替えると、「ROCKET BOYS」になるアナグラム。


    




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3.Space Race 宇宙へ ~冷戦と二人の天才~

  お勧め度 ★★★★★








英国BBC製作。冷戦下でのソ連と米国の宇宙開発競争。フォンブラウン vs コロリョフの技術競争の実話ドラマ。

「遠い空の向こうに」と全く同じ時代、鉄のカーテンの向こうで繰り広げられていた物語。続けて一緒に見ると、米国の田舎ののんびり感に対して、ソ連のマジキチ度が際立ちます。

一見、ソ連と米国の宇宙開発競争を描いた作品の体をなしているが、筆者自身は、この作品は、ソ連の宇宙開発に焦点を当てた映像作品に思える。世界初の人工衛星、世界初の有人宇宙船打上げを成功させたソ連技術者達が、どの様な苦労を経たのかが分かる貴重な映像作品。

「コリョロフのR-7は改良され、今もなお使用され続けている-」
この一言に何を思うか。






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4.ライトスタッフ

   お勧め度 ★★★★






米国初の宇宙飛行士に選ばれた7人を描いた宇宙開発史ドラマ。前人未到の宇宙へ飛び出すヒーローとなった彼らを待っていたのは、死と隣り合わせの危険と葛藤。

アメリカ初の有人宇宙飛行計画:マーキュリー計画を描いた映画。第56回アカデミー賞において作曲賞(ドラマ)、編集賞、音響効果賞、録音賞の4部門を受賞。

Amazonプライムで無料の模様。(2019年1月現在, 下記左側リンク参照)



   




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5.サリュート7

   お勧め度 ★★★★






1985年、旧ソ連初の宇宙ステーション、サリュート7と地球との交信が突如途絶える中、その原因究明と修復作業に当たるべく、2人の宇宙飛行士が新たにサリュート7へ向けて出発。そんな彼らの決死のミッションと悪戦苦闘の全容を、実話に基づいて映画化。

ロシア映画に珍しく、ハリウッド的な迫力重視で、実話を基にした、エンタメ寄りの作りの映画である。完全に全部実話構成という訳ではないようだが、それにしても、あのミッションを完遂するというのは、優秀な宇宙飛行士にしか出来ないだろう。普通の人なら1万回やっても達成できない。

筆者はこの映画が見たく、劇場に足を運んだが、日本ではマイナーなロシア映画をAmazonで、配信してくれるというのは、良い時代になった物である。

関連記事として、こちらでもこの映画を紹介している。


    





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6.ドリーム(原題:Hidden Figures)

   お勧め度 ★★★






黒人差別が当たり前だった時代の物語。人種差別と女性差別を乗り越え、NASAの「マーキュリー計画」に邁進する黒人女性の姿を描く実話ベースの映画。

これも、「遠い空の向こうに OCTOBER SKY」、「Space Race 宇宙へ ~冷戦と二人の天才~」と同時期の時代のお話。コンピューターが人を指し、IBM室があった時代の物語。

映画でも描かれているが、マーキュリー計画の宇宙飛行士は皆イケメンで紳士ですね。


  


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7.プロジェクトX 「激闘 男たちのH-IIロケット 前編・後編」

   お勧め度 ★★★








主に、H-IIロケットのLE-7ロケットエンジン開発を主眼を置いたドキュメンタリー。
日本国内の宇宙開発が、「宇宙科学研究所ガン無視」でざっと分かる。色々バイアスかかっている部分もあるかと思うが、宇宙開発事業団発足から、H-IIロケット開発までをドキュメンタリーとして構成している。

LE-7ロケットエンジン開発チームの岸本健治氏は、放送後、三菱重工を転職し、Pratt & Whitney Rocketdyneに転職。また、その後、若くしてお亡くなりになったと聞いている。ご冥福をお祈りします。


参考文献:裏から見た日本の宇宙開発(4) 前宇宙開発委員会委員長 井口雅一
以前NHKに「プロジェクトX」という番組がありました。堅い技術開発の内容であるにも関わらず人気番組でした。委員長になって直ぐの頃だったと記憶しますが、宇宙開発が取り上げられました。その番組に数名の開発者が出演しました。私は、宇宙開発のすばらしさを魅力的に映像化して放映されたことを喜び、自動車技術者としてはうらやむ気持でした。宇宙開発関係者は誰もが喜んでいると考えました。
 ところがある部会で、プロジェクトXの内容は正しくない、宇宙開発委員長はNHKに抗議をするようにとの発言がありました。これには驚くとともに呆れました。私は委員長になったばかりで理由は詳しく分かりませんでしたし、知る気もしませんでした。察するところ、プロジェクトXで取り上げられた内容は液体燃料ロケット開発であり、それ以前の糸川教授に始まる固体ロケット開発が入ってないと言うことではなかったかと思います。抗議は固体ロケット関係者からでした。
 プロジェクトXは開発の歴史を学術的に取り上げたのではなく、あるポイントに焦点を当てたNHKのある意味での創作ではないかと思います。それでも、宇宙開発のすばらしい成果が放映されたことは、関係者一同が喜んで良いことと思います。抗議要求は峻拒しました。
 大学にいる時、大学はジェラシーの世界と思っていましたが、外の世界もそのようです。足の引っ張り合いです。メーカから出演した人は、会社にいたたまれなくなって、アメリカのメーカに転職してしまったと後で聞きました。





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8.ガガーリン 世界を変えた108分

   お勧め度 ★★






世界初の宇宙飛行士、ユーリガガーリンの物語。ロシア映画独特の暗さがあり、内容は淡々としている。ライトスタッフと一緒に見ると、宇宙飛行士に選ばれた米国人はヒーローなのに対して、ソ連はどうであったかの視点で対比して見ると面白い。

Amazonプライムで無料の模様。(2019年1月現在, 下記左側リンク参照)


  



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9.ファーストマン

   お勧め度 ★★★








      


アポロ11号で月面に降り立った、ニールアームストロングの宇宙飛行士人生を描く。
1969年から50周年ということで、2019年に公開されたのだろうが、アームストロング亡くなった後のアポロ50周年記念だから、これ作ったのかなと思ったり。家族とのやり取りは、ガガーリンに似ているなと思ったが、ちょっとダーク寄りの珍しい構成ですね。
ロケットの打ち上げシーンは、良かったです。(他については言及しない。

月面着陸は、歴史的な事実なのにも関わらず、何故今まで映画が作られなかったのだろうか。既に大量のドキュメンタリーやドラマ、書籍があって、映画を作る余地がなかったから?アームストロングが亡くなるまで待つ必要があったから?

映画中に、「目的は探査のためであってはならない」という言葉出てきたけど、その後目的が探査のためになったから、火星有人飛行がまだ出来てないのではないか。有人宇宙飛行の目的というのは、有人宇宙飛行。本音を押し殺し、「探査の目的」と言って予算を取るから、JPLに無人機でやられて終わるのです。

LMDEの噴射時間は、最高910秒。最後のエンドロールの字幕に、協力元として「SPACEX」やその他ロケット研究系機関が出てきます。



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10.APOLLO 11 アポロ11 完全版

   お勧め度 ★★★★★




http://apollo11-movie.jp/


    


現在、劇場上映中。(2019年8月現在。)だが、何故かAmazonで輸入BDとDVDが売られていた…

全て本物の映像で、アポロ11号のミッションを描くドキュメンタリー映画。
アポロ11号による人類初の月面着陸(1969年7月20日)から50周年の2019年に公開された映画。今まで秘蔵・保管されていた、70mmフィルムで撮影された、鮮明な高画質の映像と、1万1000時間以上の音声データとを繋ぎ合わせる形で編集・再構成して、アポロ11号のミッションの全貌を振り返る。

やはり本物の鮮明映像は違います。文句なしの5つ星。高解像度で月着陸船のネジ一本一本まで見える。実際のミッション映像による緊張感が伝わってくる。音楽と映像で感動させる作り物の映像作品ではない音声と映像。現実はミュージカルではない。

バイタルセンサで脈拍が上がっているにも関わらず、宇宙飛行士はいつも冷静にトラブルに対処する。月面に降りる際も降りた後も、ミッションで月に降り立っている事を一時も忘れず、あまり感情を外に出さず、淡々と任務をこなす冷静沈着なプロの姿が印象的でした。



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11.銭学森

     お勧め度 ★



    


中国の宇宙開発の父 「銭学森」の映画。セオドア・フォン・カルマンの指導を受けた米国おける初期のロケット専門家。米国カリフォルニア工科大学の教授から中国へ帰国した銭学森博士の中国でのロケット・ミサイル開発を描く。

Youtubeでフル公開されているので、そのまま映像リンクを貼っておく。中国の弾道ミサイル・核開発等の歴史も描き、中国がバックアップして作ったプロパガンダ的映画の側面は否めないが、馴染みのない中国の宇宙開発・軍事開発が知れる、貴重な映像作品




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12.スペースウォーカー





すいません、まだ見れてないのでお勧め度は不明です。(近い内に見ようと思います)

人類初の宇宙遊泳を達成した、ソ連のアレクセイ・レオーノフ宇宙飛行士を描いた映画。ロシアの映画というのは、日本ではマイナーだが、ガガーリン、サリュート7に続き、ロシア映画をAmazonで、配信してくれるというのは、良い時代になった物である。









◆番外編(フィクション)


実話作品があまりにも少ないので、番外編で以下、フィクション映画のお勧めを掲げておく。あまりにも未来なSF映画は、いくつもあるが、割と現代寄りの宇宙物を挙げてみる。

1.ゼログラビティ―

   お勧め度 ★★★★







「宇宙を職場にするとヤバい」と思わせてくれる迫力の映像作品。なお、軌道的に真面目に考えると、この作品は成立しないが、各国の有人宇宙機が出てくるところが見どころである。

Amazonプライムで無料の模様。(2019年1月現在, 下記左側2つリンク参照)


    



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2.オデッセイ(原題:MARTIAN)

   お勧め度 ★★★





火星でDASH村をやるストーリー。原作は、アメリカ版「なろう系小説」から出版、そして映画化にこぎつけた作品。原作は、ロケットのボルト破断の描写とかがとても細かいらしい。アメリカの宇宙開発における、JPLの偉大さが分かる作品である。

主人公は、並行世界のマン博士(映画「インターステラ―」を参照)


    


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