2025年の現状memo
1.世界的なトレンド
・ソ連崩壊、冷戦終結(1991)からの国際協力の終焉(1990年代-2022)
・新冷戦開始、大国間同士の競争(2017-)
・軍事技術の優位性確保のための宇宙開発と商業宇宙開発の並行
米国:アルテミス計画, ゲートウェイ, ISS, 民間宇宙開発(SpaceX, Blue origin等)
中国:有人月面着陸, Tiangong 宇宙ステーション, 民間宇宙開発
(i-Space, LandSpace等、弾道ミサイル技術派生, 軍民融合政策)
・戦場の速度が変わる世界
・Starshipによる兵站輸送
・コンステレーション衛星による地上監視、ミサイルのターゲティング
・民間宇宙開発の勃興(SpaceX, Blue origin, RocketLab等)
・SpaceXかSpaceX以外か
・火星有人飛行に向けた一連の開発(Starship, 再使用大型ロケット)
・Starlink、安全保障、既存の通信会社のパイを食えるネットインフラ
・特許を取得しない戦略、上流から下流までの民間一企業によるClosedな開発
・税金不使用の宇宙開発、技術セキュリティー強化、NTRSの様なopen世界ではない
・Starship1回の打ち上げ費用300万ドル, 打ち上げコスト$20/kg
(100万円/kgからの桁down)
・コストの安い大型ロケット vs 小型ロケット(軌道選択性の優位はあるか?)
・SpaceXの主張変化
・「これからは小型衛星の時代、小型衛星ロケット(Falcon1)を造る!」(2002)
・「小型衛星の大量打上ロケット(Falcon9)があれば打上価格下がる」(2010)
・「小型衛星なんかにこだわる必要ねンだわ(Starship)」(2023)
・宇宙輸送は宇宙へのアクセス権。能力高低を別にして、各国独自で持つ?
・各国は、理由を付けて安全保障と結びつけたブロック経済化?
・ITAR等により、米国は宇宙ロケットを気軽に輸出できるとは考えられない
・宇宙輸送というサービスパッケージで売るなら、特許侵害が問題にならない
・AI技術、ロボット技術による無人化、技術開発の加速
・無人化自動化による電力需要の増大 vs グリーンエコノミー
・原子力発電、核融合発電
・均質ではない世界(技術が一部企業に集中、個人の影響力の拡大)
・グローバル企業の台頭
・宇宙開発で利益が出る分野【※注記:SpaceXはこの全てを実行可能】
1.通信
・インターネット通信衛星(Starlink等)
2.リモートセンシング
・大量の衛星によりリアルタイム性が上がれば、新たなサービスの創生有?
3.防衛、軍事
・経済的持続性のない公共事業、米中対立が持続する間は需要有
4. エンタメ
・富裕層の宇宙旅行(軌道旅行、サブオービタル)等
5. 資源開発
・月面開発、D-He3核融合が実現できる数十年後まで現実的ではない
・小惑星資源開発、ロケット宇宙機の値段が安くなればチャンス有
・宇宙開発で利益が出る分野の中期的な展望
・インターネット通信衛星、リモートセンシング等の質量が無いのデータのやり取りが
宇宙開発事業の経済的中心。あるいは、防衛、宇宙科学等の公共事業。
・月の石を持ち帰っても、利益が出るお金を払う人が居なければ経済的持続性はない。
・宇宙開発で利益が出る分野の長期的な展望
・1990年代以降、IT分野は、人の労働力を置き換えることで無限の経済的価値を
創出したが、宇宙開発が無限の経済的価値を創出するには、地球外の無限の資源を
安く入手する必要があり、それを実現する低コスト輸送手段が必要である。
・輸送手段の低コスト化、大型化、原子力を利用した宇宙輸送システムの出現
2.日本
・少子高齢社会(従前の分野維持だけでも人数が必要)、人材的な拡大路線の不可能性
3.未来予測の問題点
- 想定に対して未来予測と計画を立てる。想定が変わったら、対応を変える必要がある。
- データの不足や不正確さ、不確実性。予測精度の限界。
- 予測のバイアス(過去への依存、人間の主観や偏見)
- 複雑な要因の相互作用(バタフライエフェクト、(例) 野獣先輩)
- 非現実的な仮定の使用
- 予想外のイベント(ブラックスワン、予測不可能な事象、破壊的イノベーション)
- 実行可能性の欠如(経済状況、リソースの制約、現場との剥離)
4.未来予測・計画について思う事
- 計画通り全て上手く行けば、人生に失敗は無く、会社は倒産せず、世の中成功者ばかりなのだが。計画を立てるのは、自分への気休め、未来は分からないので、皆さんその時々を頑張ってください。
- コロナのパンデミックで海外旅行が出来なくなった、物流へのダメージで物が手に入りにくくなった、ロシアのウクライナ侵攻で、ロシアに旅行はいけなくなった等という事例、未来予測の不可能性。このため、行きたい所には行く、会いたい人には会う、食べたい物は食べる、買いたい物は買う、やりたいことはやっておこうねというお話。
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