2025年1月4日土曜日

2025年の現状memo

2025年の現状memo



1.世界的なトレンド

・ソ連崩壊、冷戦終結(1991)からの国際協力の終焉(1990年代-2022)
 
・新冷戦開始、大国間同士の競争(2017-)
 ・軍事技術の優位性確保のための宇宙開発と商業宇宙開発の並行
    米国:アルテミス計画, ゲートウェイ, ISS, 民間宇宙開発(SpaceX, Blue origin等)
    中国:有人月面着陸, Tiangong 宇宙ステーション, 民間宇宙開発
      (i-Space, LandSpace等、弾道ミサイル技術派生, 軍民融合政策)
  
 ・戦場の速度が変わる世界
   ・Starshipによる兵站輸送
   ・コンステレーション衛星による地上監視、ミサイルのターゲティング

 ・民間宇宙開発の勃興(SpaceX, Blue origin, RocketLab等)

 ・SpaceXかSpaceX以外か
   ・火星有人飛行に向けた一連の開発(Starship, 再使用大型ロケット)
   ・Starlink、安全保障、既存の通信会社のパイを食えるネットインフラ
   ・特許を取得しない戦略、上流から下流までの民間一企業によるClosedな開発
   ・税金不使用の宇宙開発、技術セキュリティー強化、NTRSの様なopen世界ではない
   ・Starship1回の打ち上げ費用300万ドル, 打ち上げコスト$20/kg
    (100万円/kgからの桁down)
   ・コストの安い大型ロケット vs 小型ロケット(軌道選択性の優位はあるか?)

 ・SpaceXの主張変化
   ・「これからは小型衛星の時代、小型衛星ロケット(Falcon1)を造る!」(2002)
   ・「小型衛星の大量打上ロケット(Falcon9)があれば打上価格下がる」(2010)
   ・「小型衛星なんかにこだわる必要ねンだわ(Starship)」(2023)

 
 ・宇宙輸送は宇宙へのアクセス権。能力高低を別にして、各国独自で持つ?
   ・各国は、理由を付けて安全保障と結びつけたブロック経済化?
   ・ITAR等により、米国は宇宙ロケットを気軽に輸出できるとは考えられない
   ・宇宙輸送というサービスパッケージで売るなら、特許侵害が問題にならない


・AI技術、ロボット技術による無人化、技術開発の加速
   ・無人化自動化による電力需要の増大 vs グリーンエコノミー
    ・原子力発電、核融合発電
   ・均質ではない世界(技術が一部企業に集中、個人の影響力の拡大)
   ・グローバル企業の台頭

・宇宙開発で利益が出る分野【※注記:SpaceXはこの全てを実行可能
  1.通信
    ・インターネット通信衛星(Starlink等)
  2.リモートセンシング
    ・大量の衛星によりリアルタイム性が上がれば、新たなサービスの創生有?
  3.防衛、軍事
    ・経済的持続性のない公共事業、米中対立が持続する間は需要有
  4.  エンタメ 
    ・富裕層の宇宙旅行(軌道旅行、サブオービタル)等
  5.  資源開発
    ・月面開発、D-He3核融合が実現できる数十年後まで現実的ではない
    ・小惑星資源開発、ロケット宇宙機の値段が安くなればチャンス有

・宇宙開発で利益が出る分野の中期的な展望
  ・インターネット通信衛星、リモートセンシング等の質量が無いのデータのやり取りが
   宇宙開発事業の経済的中心。あるいは、防衛、宇宙科学等の公共事業。

  ・月の石を持ち帰っても、利益が出るお金を払う人が居なければ経済的持続性はない。

・宇宙開発で利益が出る分野の長期的な展望
  ・1990年代以降、IT分野は、人の労働力を置き換えることで無限の経済的価値を
   創出したが、宇宙開発が無限の経済的価値を創出するには、地球外の無限の資源を
   安く入手する必要があり、それを実現する低コスト輸送手段が必要である。

  ・輸送手段の低コスト化、大型化、原子力を利用した宇宙輸送システムの出現


2.日本

・少子高齢社会(従前の分野維持だけでも人数が必要)、人材的な拡大路線の不可能性


3.未来予測の問題点

  1. 想定に対して未来予測と計画を立てる。想定が変わったら、対応を変える必要がある。
  2. データの不足や不正確さ、不確実性。予測精度の限界。
  3. 予測のバイアス(過去への依存、人間の主観や偏見)
  4. 複雑な要因の相互作用(バタフライエフェクト、(例) 野獣先輩)
  5. 非現実的な仮定の使用
  6. 予想外のイベント(ブラックスワン、予測不可能な事象、破壊的イノベーション)
  7. 実行可能性の欠如(経済状況、リソースの制約、現場との剥離)


4.未来予測・計画について思う事

  1. 計画通り全て上手く行けば、人生に失敗は無く、会社は倒産せず、世の中成功者ばかりなのだが。計画を立てるのは、自分への気休め、未来は分からないので、皆さんその時々を頑張ってください。
  2. コロナのパンデミックで海外旅行が出来なくなった、物流へのダメージで物が手に入りにくくなった、ロシアのウクライナ侵攻で、ロシアに旅行はいけなくなった等という事例、未来予測の不可能性。このため、行きたい所には行く、会いたい人には会う、食べたい物は食べる、買いたい物は買う、やりたいことはやっておこうねというお話。

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