イーロンマスクは、SpaceX設立に当たって、まず初めにロシアのICBMを宇宙ロケットに転用を考えた。このため、2001年と2002年に、反対する友人達と共に、大陸間弾道ミサイル(ICBM)3基を買い付けに出向いている。
しかし交渉は失敗に終わり、その後、自作の道を模索し始める。そういった背景を基に、2002年に設立されたのが、SpaceXである。
SpaceXは、以下の企業思想・特徴を基に、現在まで運営されている。
- ほとんどの工業製品が高性能化、高信頼化しつつ、同時にコストが下がっている。しかし、今日のロケットシステムは40年前とほとんど変わっていない。打上げ手段を開発・製造し、この状況にパラダイムシフトを起こすため、SpaceXは設立された。
- 目標として、最終的に宇宙へのアクセス信頼性を現在の10倍に高める。
- SpaeXは、単純性、信頼性、低コスト、この3要素は密接に関連していると考えている。
- 単純性に重点を置き、ロケット打上げサービスの全ての要素開発に取組む。これにより、信頼性を高め、コスト低減を図る。
- 企業体系はフラットであり、ビジネスプロセスには無駄がない。これにより、迅速な意思決定と打上げを実現する。
- SpaceXの製品は、製造と打上げにおいて、整備とインフラ設備に対する依存を低くする。
- 設計チームは、生産・品質保証チームと連携できるように、社内の近い場所に配置されている。このフィードバック体制によって、非常に生産性が高く、低コストかつ高品質な製品を実現可能である。
- ロケットエンジン、極低温タンク、アビオニクス、誘導ソフトウェア、地上支援装置等、ロケットシステムのほとんどを内製している。(コスト削減のため、必要に迫られたからか、最初からこれを目指していたかは不明)
References
[1] なぜロケットや電気自動車に取り組むのか 世界最高の起業家イーロン・マスクが人類の未来を語る,
http://logmi.jp/85339
[2] 「次のジョブズ」はこの男だ! 未来を創る男イーロン・マスク、ミサイルを買いにロシアへ飛ぶ,
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45301
[3] Falcon 1 Launch Vehicle Payload User’s Guide Rev.7, SpaceX
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